ネパールから特定技能人材を受け入れる手続き|DOFE労働許可・送り出し機関の要否・流れを紹介会社向けに解説

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ネパール・カトマンズの街並み
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ネパールは特定技能の主要な送り出し国のひとつです。一方で「送り出し機関を通さないといけないのか」「DOFEの労働許可はいつ取るのか」など、他国と違う手続きに戸惑う紹介会社・登録支援機関も少なくありません。この記事では、公的情報をもとに受け入れの全体像と実務上の注意点を整理します。

ネパールは特定技能の主要な送り出し国

ネパールと日本は、特定技能制度の開始に合わせて2019年3月25日に協力覚書(MOC)を署名・交換しています。覚書の目的は、保証金の徴収や不法な金銭の支払いなどを行う悪質な仲介事業者を排除し、適正な送り出し・受け入れを進めることです。この覚書は2024年3月の口上書の交換により、2024年4月1日から5年間継続されています。

民間の解説記事によると、ネパール国籍の特定技能1号在留者は2025年12月末時点で1万2千人を超え、国籍別で上位に入っています。その大半が技能試験ルート(技能実習からの移行ではなく、試験に合格して入国するルート)である点が、ベトナムなど技能実習出身者が多い国との大きな違いです。

ネパール人材は「試験に合格した新規入国者」が中心。現地での試験合格者をどう確保するかが、採用スピードを左右します。

送り出し機関の利用は「必須ではない」

出入国在留管理庁の国別情報では、ネパールについてネパール政府が認定した送り出し機関の利用は必須ではなく任意とされています。また、日本の在留諸申請の際に、ネパール側の手続きを済ませたことを証明する書類を提出する必要もありません。

ただし「書類の提出が不要」なことと「ネパール側の手続きが不要」なことは別です。上陸基準では本国で守るべき手続きを経ていることが求められており、ネパール側の労働許可(後述)は取得しなければなりません。

実務では、現地での候補者の募集・日本語教育・試験対策・出国手続きの代行までを一貫して担える送り出し機関を使うケースが多数派です。送り出し機関は、ネパールの外国雇用法に基づき労働・雇用・社会保障省 海外雇用局(DOFE)の許可を受けた民間事業者です。

ストゥーパと伝統建築が並ぶカトマンズの広場
ストゥーパと伝統建築が並ぶカトマンズの広場Photo: Pexels

受け入れの流れ(新規入国の場合)

日本側とネパール側の手続きを時系列で並べると、おおむね次のとおりです。

  1. 求人・候補者の選定:直接採用、送り出し機関経由、または駐日ネパール大使館への求人申込み
  2. 雇用契約の締結:労働条件を本人が理解できる言語で説明
  3. 在留資格認定証明書(COE)の交付申請:地方出入国在留管理官署へ
  4. 査証(ビザ)申請:在ネパール日本国大使館へ
  5. 健康診断・出国前オリエンテーション(2〜3日程度)
  6. 海外労働保険の加入・海外労働者福祉基金への納付
  7. 海外労働許可証の取得:DOFEの日本担当部門にオンライン申請
  8. 入国・上陸:「特定技能」の在留資格で入国

5〜7のネパール側手続きは、査証取得後におおむね10日程度で進むとされています。入国時期から逆算するときは、COEの審査期間に加えて、このネパール側の期間も見込んでおきましょう。

手続き主体タイミング
COE交付申請受入れ機関(日本)雇用契約後
査証申請本人(現地日本大使館)COE交付後
健康診断・出国前研修・保険本人(送り出し機関が代行することが多い)査証取得後
海外労働許可証本人(DOFE日本担当部門)査証取得後・出国前

日本語・技能の要件

特定技能1号では、分野ごとの技能試験に加え、日本語能力としてJFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)でA2レベル相当、または日本語能力試験N4以上が求められるのが一般的です。介護分野ではさらに介護日本語評価試験の合格が必要です。ネパールでは介護技能評価試験・介護日本語評価試験も実施されています。

外食業分野については、2026年4月13日から在留資格認定証明書の交付が一時停止される措置が報じられています。外食での新規入国を検討する場合は、最新の運用を必ず確認してください。

見落としやすい注意点

一時帰国のたびに労働許可が必要

ネパール人が日本で働いている間に一時帰国し、再び日本へ戻る場合(みなし再入国を含む)、改めて海外労働許可証が必要とされ、ネパールの出国審査で確認されます。帰国の予定がある場合は、早めに本人と手続きを確認しておくことが大切です。

本人が負担する費用の確認

上陸基準では、本人が外国の機関に支払う費用の額と内訳を十分に理解して合意していることが求められます。また、登録支援機関の支援費用を本人に負担させることはできません。送り出し機関を選ぶときは、本人負担の内訳を事前に開示してもらうことが、後のトラブル防止につながります。

職業安定法への適合

人材紹介を受けて採用する場合は、受入れ機関・職業紹介事業者・送り出し機関のいずれも職業安定法に違反しないよう注意が必要です。国外にわたる職業紹介を行う紹介会社は、取扱国の届出などを確認しておきましょう。

ネパールの送り出し機関を選ぶポイント

  • DOFEの許可を受けているか:許可番号を確認する
  • 試験合格者の在庫:介護・外食・製造など、分野別にどれだけ合格者を抱えているか
  • 日本語教育の体制:自社の日本語学校の有無、面接時の日本語力
  • 費用の透明性:本人負担と受入れ側負担の内訳を書面で出せるか
  • 入国までのリードタイム:過去実績で、内定から入国まで何か月かかっているか

ネパールからの受け入れは、送り出し機関の利用は任意でも、DOFEの労働許可は必須です。手続きと費用の透明性が高い送り出し機関を複数比較し、内定から入国までの期間を見込んで計画を立てることが、スムーズな受け入れの近道です。

よくある質問

ネパールから特定技能人材を受け入れるとき、送り出し機関は必ず使う必要がありますか?
出入国在留管理庁の情報では、ネパール政府が認定した送り出し機関の利用は必須ではなく任意とされています。ただし、ネパール側で海外労働許可証の取得などの手続きは必要です。
DOFEの労働許可はいつ取得しますか?
日本の査証を取得した後、出国前に取得します。健康診断や出国前オリエンテーション、保険加入などとあわせて、おおむね10日程度とされています。
ネパール人スタッフが一時帰国するときに必要な手続きはありますか?
日本へ戻る際に、改めて海外労働許可証が必要とされています。ネパールの出国審査で確認されるため、帰国予定がわかった時点で準備を始めることをおすすめします。

参考・出典

制度・手続きは改正されることがあります。最新の情報は各公的機関の発表をご確認ください。

OKURI BASE 編集部株式会社ドルジホールディングスが運営する、送り出し機関と紹介会社・登録支援機関をつなぐプラットフォームの編集チーム。特定技能・育成就労の送り出し実務を、公的情報をもとに解説しています。

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