ネパール人の特定技能「介護」受け入れガイド|必要な試験・候補者の特徴・送り出し機関の選び方

介護分野の人材確保で、ネパールは有力な選択肢です。現地で介護の技能試験と日本語試験が受けられ、試験合格者の層も厚くなっています。この記事では、ネパール人を特定技能「介護」で受け入れるときに押さえておきたい要件と、候補者探しのポイントをまとめます。
特定技能「介護」に必要な3つの試験
特定技能1号の介護分野で働くには、原則として次の3つの試験に合格する必要があります(介護福祉士養成施設の修了者や、介護職種の技能実習2号を良好に修了した人などは一部免除されます)。
| 試験 | 確認する内容 |
|---|---|
| 介護技能評価試験 | 介護の基本・身体介護・コミュニケーションなどの技能 |
| 介護日本語評価試験 | 介護の現場で使う日本語(介護の言葉・会話・文書) |
| JFT-Basic または 日本語能力試験N4以上 | 生活・業務に必要な基礎的な日本語 |
介護分野は、ほかの分野と違い介護専用の日本語試験が上乗せされるのが特徴です。候補者を見るときは「技能試験だけ合格している人」と「3つすべて合格している人」を分けて確認しましょう。
ネパールでの試験実施状況
厚生労働省の資料(令和8年1月末時点)によると、介護技能評価試験・介護日本語評価試験はネパールでも実施されています。現地で受験できるため、ネパール国内で日本語と介護を学び、合格してから来日する人材が増えています。
全体の実績(2019年4月〜2025年12月)では、介護技能評価試験の合格率は約8割、介護日本語評価試験は約7割です。日本語評価試験のほうがハードルが高いため、日本語教育に力を入れている送り出し機関ほど、3試験そろった合格者を出しやすい傾向があります。

ネパール人介護人材の特徴
家族の介護に関わってきた人が多い
ネパールでは大家族で暮らすことが多く、高齢の家族の世話を日常的に経験してきた人も少なくありません。高齢者への敬意を大切にする文化があり、利用者への接し方の基礎ができている候補者が多いのは強みです。
英語が話せる人も多い
学校教育で英語を学ぶため、日本語に加えて英語でのコミュニケーションができる人もいます。入職直後の説明や、マニュアルの補足に英語を使える場面があるのは、受け入れ側の安心材料になります。
食事・宗教への配慮
ヒンドゥー教徒が多く、牛肉を食べない人がいます。食事の提供がある職場では、事前に本人の希望を確認しておくと定着につながります。
面接では日本語の会話力だけでなく、「介護の場面でどう声をかけるか」を具体的に聞くと、介護日本語の実力が見えやすくなります。
入国までの流れと期間
- 求人条件の決定(勤務地・夜勤の有無・給与・住居)
- 送り出し機関からの候補者提案・オンライン面接
- 雇用契約・支援計画の作成
- 在留資格認定証明書(COE)の交付申請
- 現地日本大使館での査証申請
- 健康診断・出国前研修・保険加入・DOFEの海外労働許可証の取得
- 入国・就労開始
ネパール側の手続き(健康診断から労働許可証まで)は、査証取得後おおむね10日程度とされています。全体では、内定からおよそ3〜6か月を見込んでおくと計画が立てやすくなります。手続きの詳細はネパールから特定技能人材を受け入れる手続きで解説しています。
受け入れ後の注意点
- 介護分野の協議会への加入:受け入れ機関は、介護分野の特定技能協議会への加入が必要です。
- 在留期間の上限:特定技能1号は通算5年までです。介護分野は特定技能2号の対象外のため、長く働いてもらうには介護福祉士の資格取得(在留資格「介護」への変更)を支援する道があります。
- 一時帰国時の手続き:ネパール人は日本へ戻る際に改めて海外労働許可証が必要です。
ネパールの送り出し機関を選ぶポイント(介護)
- 3試験すべての合格者を何人抱えているか
- 介護の実習設備や、介護日本語の授業があるか
- 過去に日本の介護施設へ送り出した実績と、定着率
- 本人負担費用の内訳を書面で出せるか
ネパールは現地で介護の試験が受けられ、日本語と介護を学んだ合格者を確保しやすい国です。候補者の在庫と日本語教育の質は送り出し機関ごとに大きく異なるため、1社に頼らず複数の機関から提案を受けて比較するのが確実です。
よくある質問
ネパール人を特定技能「介護」で受け入れるには、どの試験の合格が必要ですか?
介護の特定技能試験はネパールで受けられますか?
特定技能「介護」で何年働けますか?
参考・出典
制度・手続きは改正されることがあります。最新の情報は各公的機関の発表をご確認ください。

